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    ARTIST

    Philip Noldan

    Philip Noldan

    シャイなPhilip。はじめて会ったときは話すとき目をあわせてくれなかった。ゆっくりと、静かに話す、優しい口調。見ただけでレゲエマンと分かるこの容姿から受ける印象と違う。しかし曲を聴けば分かる。とても強い人だ。

    9年間、売るあてもないのに音楽を作り続けてきた。父はリンガラのギタリスト。母はシンガー。兄弟6人もみな音楽に携わっていた音楽一家。でもいま音楽をやっているのは彼しかいない。他の家族は生活の失意や絶望で、アルコールで身を崩したりあきらめたりしてしまった。

    スラムでよくあるチャリティでのデビュー話も、口利き料を要求するラジオでの放送も、断ってきた。自分は、自分の音楽のよさで認められたいから、と言う。ヒップホップやポップスが盛んなナイロビで、あえてレゲエを選んだのは「レゲエはメッセージの音楽だから」。しばらく黙って、言い直した。「いや・・・レゲエが自分にやってきたんだ」

    そんなレゲエで、ファンやあまつさえミュージシャンがドラッグをやっているのが許せない。ただでさえここには、厳しい生活からドラッグに手を出し、人生をめちゃくちゃにしてしまった人がたくさんいるのに。彼のお兄さんもドラッグ中毒者だ。よく近所の人から、なんとかしてあげなよ、と言われる。今はまだ、何もできない。自分が音楽で成功することを夢見てるお兄さんのためにも、自分は将来を信じて努力を続けようと思う。

    自分にとってのドラッグは紅茶だよ、と笑う。朝から晩まで飲んでるからね。

    Still Going Strong. このタイトルは、彼にぴったりだと思う。